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改めて知っておきたい「子宮」

2025.05.09|コラム

「子宮ってどこにあるの?」

性教育や初潮のタイミングで、こんな質問を受けたことはありませんか?

私もよく、「お腹の奥にある赤ちゃんの“お布団”を作るお部屋だよ」と説明します。
でも実際は、どんな形でどこにあるのか、ちゃんと知っている人は意外と少ないかもしれません。

今回は、子宮の場所や働きについて、あらためてわかりやすくお伝えします。

1. 子宮の場所

子宮は、お腹の奥…骨盤の中央付近にある小さな臓器です。
膀胱と直腸のあいだに挟まれるように位置していて、形は洋梨に似ているとも言われます。

成人女性では、

  • 長さ:約8cm
  • 幅:約4cm
  • 重さ:約50g(鶏の卵くらい)

実は、生まれたばかりの女の子にもちゃんと子宮はあって、おりものや新生児月経と呼ばれる反応も見られます。
とても小さくても、すでに働き始めているんですね。

子宮は、骨盤底筋という“からだの底”を支える筋肉たちにハンモックのように支えられています。
これによって、臓器が外に出てしまわないよう保たれているんです。

2. 子宮の働きと構造

子宮は2つのパートに分かれています。

  • 上部の「子宮体部」(赤ちゃんが育つ場所)
  • 下部の「子宮頸部」(出入り口のような場所)

どちらも、外側は筋肉、内側は粘膜でできていて、月経や妊娠・出産に深く関わる重要な役割を担っています。
また子宮は、赤ちゃんを育てるときに体積が800倍にもなる驚きの臓器。
約3kgの赤ちゃんをすっぽり包み込むことができるんです。

3. 子宮の位置に違いがある?

実は、子宮の傾きや位置には個人差があります。

▸ 子宮後屈(こうくつ)

子宮が後ろに傾いて、直腸側へ曲がっている状態。
腰に生理痛が出やすい人に多く見られますが、ほとんどは問題ありません。

▸ 子宮前屈(ぜんくつ)

子宮が前に傾いて、膀胱の方へ曲がっている状態。
こちらも比較的よくあるタイプで、特に異常ではありません。

▸ 子宮下垂(かすい)

子宮が本来の位置より下がってしまう状態。
骨盤底筋のゆるみなどが原因で、ひどい場合は膣から子宮が出てくることも。

この予防には、日頃の骨盤底筋トレーニングがとても大切です!

最後に

子宮は、女性の体の中でとても働き者な臓器です。
妊娠・出産だけでなく、毎月のリズムや体調とも密接につながっています。

「どこにあるの?」「どうやって働いてるの?」
そうやって疑問を持つことが、自分の体を大切にする第一歩です。