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陣痛ってどんな感じ?実際に「これが陣痛だ」と分かった瞬間とは

2025.11.13|コラム

👉この記事は、こんな方におすすめ

✅ 初めての出産を迎えるママ

✅ 産後の体調やケアが気になる方

✅ 無理なく育児をスタートしたい方

陣痛ってどれくらい痛いの?

初めての出産では、不安になる方も多いですよね。
経産婦さんでも、時間が経つと痛みの感覚や流れを忘れてしまうものです。

今回は、「そもそもなぜ陣痛が起こるのか」「どんな痛みなのか」を、段階ごとに分かりやすく解説します。
出産という大仕事に向けて、心の準備を整える参考にしてみてください。

陣痛とは?なぜ痛いの?

陣痛とは、赤ちゃんが産道を通って生まれるために必要な“子宮の収縮”のこと。
無意識のうちに子宮の筋肉が縮むことで痛みが生じます。

この「陣痛のスイッチ」を押すのは、実は赤ちゃん。
赤ちゃんが出すホルモンのサインによって子宮が反応し、出産がスタートします。

「痛い」「怖い」というイメージを持たれがちな陣痛ですが、子宮の収縮は赤ちゃんを押し出すための自然で大切な動き。
スムーズな出産には欠かせないステップなんです。

陣痛には3つの種類がある

ひとことで「陣痛」と言っても、実は3つの段階があります。
それぞれの目的や痛みの特徴が異なるので、違いを知っておくと慌てずに対応できます。

① 前駆陣痛(ぜんくじんつう)

出産の1か月〜1週間前くらいに起こる、軽い陣痛です。
「偽陣痛」とも呼ばれ、本格的なお産に向けて体が準備を始めているサインです。

痛みの感じ方は人それぞれで、

お腹がかたくなる
生理痛のような重い感じ
下痢や便秘のような鈍い痛み

と表現されることが多いです。

前駆陣痛は痛みの間隔が不規則で、長く続かないのが特徴。
夜に起こって朝には落ち着くという方も多いようです。

💡注意したいサイン

歩けないほどの痛みがある
痛みが途切れず数分以上続く
破水した

これらの症状がある場合は、早めに病院へ連絡を。

② 本陣痛(ほんじんつう)

いよいよ出産が始まる段階です。
最初は前駆陣痛と似た痛みから始まり、次第に規則的になっていきます。

この段階の痛みは、
子宮が収縮する痛み
赤ちゃんが骨盤を通るときの痛み

の2種類があります。
ここからは「分娩(ぶんべん)」と呼ばれるステップが始まります。

③ 後陣痛(こうじんつう)

分娩が終わった後、子宮が元の大きさに戻るために起こるのが「後陣痛」です。
産後の数日間に起こる自然な痛みで、次のような特徴があります。

子宮が縮んで元の状態に戻ろうとする際に起こる収縮の痛み
分娩で傷ついた血管をふさぎ、出血を止める大切な働き
経産婦さんのほうが強く感じる傾向があります

母乳をあげるとホルモンの影響で一時的に痛みが強くなることも。

後陣痛は、出産を終えた体が回復していくためのプロセス。
無理をせず、横になったり体を温めたりして、ゆっくり過ごしましょう。

分娩の3つのステップ

第1期:開口期(かいこうき)

陣痛の間隔が10〜3分ほどになり、子宮口が少しずつ開いていく時期です。
初産では数時間〜十数時間かかることもあります。

痛みは生理痛に似た「シクシク」「ピリピリ」とした感覚から始まり、
徐々に腰や下腹部に広がっていきます。

この時期は痛みと痛みの間(間欠期)に休息が取れるので、
リラックスして体力を温存しましょう。

💬ポイント

✅ 痛みの間隔が10分を切る頃が、病院への連絡タイミング。
✅ 初産の方は進行がゆっくりでも焦らず、深呼吸を心がけて。

第2期:娩出期(べんしゅつき)

分娩台へ移動し、赤ちゃんをいよいよ産み出すステップです。
数十分〜数時間で終わることが多いですが、個人差があります。

陣痛の波に合わせて「いきむ」ことで、赤ちゃんの頭や肩が少しずつ産道を通ります。
このときの痛みは、「裂けるような」「押し出されるような」強い圧迫感。

“鼻からスイカ”とたとえられるのは、この時期の痛みです。

ただし、開口期をしっかり乗り越えていると、
「思ったより短く感じた」という声も多いですよ。

第3期:後産期(こうざんき)

赤ちゃんが生まれた後、胎盤が排出されるまでのステップです。
痛みはぐっと軽くなり、安心と達成感に包まれる時間です。

最後に 陣痛の痛みは「赤ちゃんと一緒に進む合図」

陣痛は確かに強い痛みを伴いますが、
それは赤ちゃんが一歩ずつこの世界へ出てくるためのサイン。

「怖い痛み」ではなく、「命が生まれるための自然な力」と考えてみましょう。
パートナーや医療スタッフと連携しながら、
できるだけ安心して出産の瞬間を迎えられますように。

助産師 浅井先生  監修:助産師 浅井 貴子 先生
産後ケアホテル マームガーデンリゾート葉山アドバイザー。赤ちゃん訪問指導歴30年以上のキャリアを持つ助産師。アロマ・ハーブ・運動療法を組み合わせた産前産後の代替補完医療や母親に寄り添った育児アドバイスに定評があり雑誌やWebなど各メディアでも注目されている。